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隙間戦略
ほうれん草が大好物というのもあって庭でほうれん草を育てている寺島家。
ある日、大株になったほうれん草を収穫した時のこと。その隣で成長中のほうれん草の葉っぱの中に、違う葉っぱが隠れていることに気付きます。
それは季節的にも間違いなく”ホトケノザ”という植物。雑草として知られ、春になるとあちらこちらに生えているのを見かけるアイツです。
影に生えているとかそんなレベルではなく、ほうれん草の真っ只中、ドセンターからニョキっと顔を出して光合成。
ちゃっかりしてるねぇー。笑
家庭菜園を楽しむ方はみなさん見なれた光景で、こんなところに(ꐦ°᷄д°᷅)!と雑草を見つけては抜き取っているかと思いますが、影や隙間に生えるのはたまたまではなく戦略であることをご存知ですか?
そう、植物同士の生存戦略で、彼らはわざとそこを選んでここで成長しているのです。
道路のど真ん中のアスファルトの割れ目や、歩道の角の方、レンガなど敷き詰められた隙間など、こんなところで頑張ってる!とか、ど根性だ!と人を感動させるアノ植物達。
水を差すわけではありませんが、ど根性で生えてきたとか控えめにそこを選んだとかじゃなく、そこなら他の植物に邪魔をされず(スペースを奪われず)に水も独り占めできるから…という戦略。
散歩道などでよくよく観察してみると、隙間から生えている植物達は雨の時に水が流れ込んでくる丁度いい位置にいたり、踏まれたり食べられたりしずらい位置だったり、まさに丁度いい場所にいることがわかります。
風で飛ばされた種が雨により流れ、たどり着いた隙間がその彼の故郷になるとしても、かなりうまくできた隙間戦略と生存システム。
植物は人間より遥かに先輩だと思いますが、それにしたって何も考えてなさそうなのに実はものすごく頭が良いことに驚かされます。
自然の摂理だと一言にまとめてしまうのがもったいないくらい、まだまだ色々と隠し技をもつ植物達。目が離せません。
ところで今回、庭畑にいたホトケノザ。
春の七草の”ホトケノザ”とはこれのことではなく別のものを指していますので、正しくはこれが本種。
ホトケノザという名前の由来は花にあります。仏の台座(または仏が座っている)ように見える花の形から名付けられ、和名では三階草と呼ばれるのも”三重の塔”のように三階建ての建造物のような縦に三連の葉を付けているため。
雑草としてくくられるには惜しいくらい独特な姿で鑑賞しがいのある植物。
雑草も実はかわいいというものが多いのですが、雑草という括りにされているだけに、刈り取っても刈り取っても際限なく生えてきます。笑
どんだけしぶといねん!っていうくらいなので、もし育てるために植えて、肥料などの世話まで始めたらもう最悪でしょう…笑
きっと収拾つかないくらいの群生になって、他の植物を育てるスペースすら無くなってしまうのかも。
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