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炭作り
ホームセンターなどで売られている木炭。価格は様々ですが、キロ単価100〜150円程度が一般的でしょう。そして「高っ!」と言いながら買い物カゴに入れる人を何度か見たことがあります。
価値観は人それぞれですが、それ決して高くはないのでは?と思ってました。設備が整ってる人なら炭作りなんて大した作業じゃないし、高く感じるでしょう。でも個人レベルではキロ100円ではなかなか作れません。
知らないからこそ「ただの炭なのに高い」という発想になってしまうのかもしれない。炭作りを体験したことがあれば、このコストでこの量の炭ができて、これだけの手間と時間を要したと気付きます。これは高いのか安いのかの判断が大きく変わることでしょう。
というわけで、子ども達にザックリと教えた時に撮影した写真を使い「炭の作り方」を紹介します。知らなかったという人も、一度は試しに作ってみてください。超がつくほど簡単ですよ(^^)
用意するのは缶。
木炭を作りたいならペンキの入ってた一斗缶や、風呂代わりになるドラム缶などを使ったほうが賢明です。
今回は焚き火ついでに子ども達にザッと教えただけなので、その場にあった缶と割り箸を使いました。それでも「炭できたかなぁ?」と楽しみにしている様子でしたよ(^^) 子どもの好奇心をあおるには手を出しやすいので炭作りはオススメ!
材料もほぼ必要なし!「缶」と「炭にしたい物」と「火」。この3つがあれば簡単に炭は作れてしまうんです。一般的な木炭をベースにお話しすると…木材を燃やすよりもはるかに長く火力を維持できる上、水をかけて消火したとしても乾かせば再利用できてしまう優れもの。それが炭です。
材料の節約だけでなく、燃やす物を継ぎ足す手間も減る上、温度も高く、調節しやすい素晴らしいアイテム。薪は炎が上がるので冬場の暖を取るのには適していますが、炭は調理などに適しているので、使い分けると便利。
缶に穴をあける。
必ず必要な工程として「缶に穴をあける」必要があります。蓋がしまる缶でなければならないのも条件の1つ。理由は簡単。
ただ木材を火の中に入れると「燃える」だけで、残るものはありません。あるとすれば燃えカスくらいです。しかし、その木材から「水分を抜く」だけに留めると、木材は燃えずに水分だけ抜けてミイラみたいに変化、木炭になるのです。いわば木材などのミイラ化といったところでしょうか。
だから必ず穴をあけて水分の蒸発(逃げ道)を確保させてあげましょう!穴が無いというだけで炭作りに失敗する可能性さえありますから、意外と重要な工程。
炭にしたい物を入れて蓋をする。
こうして密閉された空間。これが熱されると、炎が届かないし缶の中に酸素は無くなるから燃焼はしません。しかし確実に熱されて、穴から水分だけが抜けていくのです。
ちなみに木炭は木材からできたものですが、他にもチャークロスという“布(綿100%)の炭“もよく使います。基本的には着火剤としての活用ができるので、かさばらない特性を活かして火起こしセットに入れておくと便利ですよ(^^)
捨てる予定のタオルや雑巾などで充分なので、こちらも試してみてください。
丸ごと焚き火に投入!ポイッちょ♪
こうしてメラメラと熱されるわけです。写真のように安定した炎があがっている焚き火の温度は250〜400度。ドラム缶詰めされて炎の中に放り込まれた人達は、数分と耐えられずに絶命したことでしょう。昔の処刑方法って恐ろしいっ!!
ちなみに木炭の温度は通常300〜600度で、火吹き棒などで空気を送って真っ赤になってる時は約1,000度まで上がるそうです。そのように細かい調整ができてしまうのも炭の魅力ですね!1,200度まで上げて釜を使った料理なんかも炭は便利。
火力調整もそうですが、焚き火の調理と違って汚れにくいのが何よりのメリットに感じているのは私だけじゃないはず!
それにしても炭を口に突っ込む拷問。もはや拷問という名の快楽殺人です。そんなことができてしまう忍者達はさぞかしサイコパスだったんでしょうねぇー(^^;)
持ち帰った缶。
メラメラと約5〜6時間は炙られていました。売り物の木炭サイズのものを一斗缶サイズで作るなら別ですが、割り箸サイズですからこんなに長時間である必要はありません。早ければ30分、通常でも1時間程度で作れます。
5〜6時間も焚き火を続けるためにはドラム缶1缶分くらいの木材を使いましたから、それが買った物だとしたら、すでに炭の購入代金のほうが圧倒的に安上がり!
バーナーやコンロでも可能ですが、ガス代や電気代をかけて作るのって炭作りとしては本末転倒ですよね?個人では、焚き火ついでに作っておこうかな…くらいだと思います。というか火力燃料費のほうが高くつくし。笑
あけてみる。
あけてみると、割り箸を入れた時より質量が明らかに少ないです。これは水分が抜けたから。つまり炭としての質量だとこれくらいスカスカだったのですね!
基本的にはパンパンに詰め込んでおいたほうが空気のスペースは少なくなり、炭作りの効率は良いです。木材を詰め込んで、余った部分に切った布を詰め込めば、2種類の炭が同時に作れますよ。
今回はその場のあり合わせだったのでこんな感じになりました(^^)さぁ中身は炭になっているでしょうか?もし「燃えた」ならそもそも灰になった黒い粉くらいしかないはず。固形の黒い塊はあるかな〜?
割り箸1膳分の炭。
ちゃんとありました。とりあえず3つ(割り箸1膳分)を並べてみましたが、小さいなりに“炭そのもの“なのが伝わりますか?
これが割り箸ではなければ、もっとそれっぽい木炭が見れるので、準備の時間を確保できたならしっかりした物を作ってみてください(^^)
決められた缶のサイズにうまいこと木材を入れる…というのが意外と難しくて、
焚き火の真ん中に、ある程度のサイズで缶を置けば、うまい具合にピラミッド型で薪置きが作れます。友人はいつもそうやって、焚き火ついでに炭作りもと、2Lペットボトルサイズくらいの缶を使ってました。合理的〜♪
長男お気に入りのサバイバルファミリー。
もしも自給自足で暮らしていかなければならない環境になった場合、焚き火ついでにチャークロスでも作っておけば、以降しばらくの火起こしは格段に楽になります。
あまり手に入らないから材料を節約したい!となれば、同様に木炭を作ってしまえば材料を50%以上節約できます。火力も加味すれば最大で70〜80%も節約できることになり、命綱にさえなるでしょう。
子どもの“夏休みの体験“がてら覚えられる程度の簡単な作業なので、ぜひ一度作ってみてくださいね(^^)
次回更新日:9月2日
【アイビー探偵】
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