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川端酒造さんの蔵見学

長男がいつも仲良く遊んでいる決まった同級生が数人。

そのうちの1人のお家は代々、清酒を造るお仕事をしていると聞き、日本酒が好きな私にとってテンションの上がる情報でした。

しかも妻が酒蔵見学をさせてもらえる約束まで取り付けてくれていたのでテンションMAX!笑

それが昨年12月のことで、いつ行って良いのか聞いてよーと妻に催促し続けるも、いつの間にか年を越して早2ヶ月が経過。笑

2月末にようやく実現。
行ってきましたとも、酒蔵へ!

埼玉県行田市で代々酒造りをされている「清酒・桝川〔マスカワ〕」の川端酒造さん。

創業150年で現在、川端利幸さんが継いでおられます。

川端酒造

建物の雰囲気もバッチリ私好み!笑

自宅購入の時に不動産屋さんに「こんな感じの家が好み」だとイメージを伝えたら、探すのが難しいと苦笑いされたのを思い出します。笑

お店の脇から敷地内へと入ると、清酒を製造するための酒蔵へと続きます。
※通常は入れません。

蔵1

昔ながらの蔵でこれまた渋い雰囲気を醸し出してます。
たまりませんね。笑

中へ入って色々と見学させてもらいながら、製造している川端さん本人(ご主人)から直接お話を聞かせてもらうことができました。

専門知識や用語など聞き慣れない言葉も多くて理解するのに必死だったので、製造工程のお話は私の記憶違い等あるかもしれません。
間違った情報もあるかもしれないので、ご了承ください。

少し気難しくて、説明を聞き逃したら「テメェ!何聞いてやがんだ!」とドツかれる…
というTHE 職人!の超ワイルドなご主人をイメージしていましたが、いい人オーラ全開の超マイルドな優しいご主人でした。笑

嫌な顔せずに1つ1つ丁寧に酒造りを説明してくださりました。

あまり売れる時代ではなくなってしまったこともあって、昔のように何人も集まって製造することは無くなってしまい、現在は川端さん1人で作業するのが当たり前となってしまっている酒蔵。

奥様やご家族の手助けもあるようですが、やはり力仕事もありますし、職人技に関してはご主人のお仕事。

まず見せて頂いたのはこちらの大釜。

蔵2

ここで大量のお米を蒸すのだそうですが、この蒸す時間も重要で、最上級ランクの大吟醸などの場合はお米も違えば蒸す時間も全く違うということです。

蒸した後は冷ます作業があるのですが、これもまた冷ますまでの時間で味も変化してしまうのだそうで、スピード勝負といったところ。

造り始める11月の気温だと暖かすぎるために難しいそうです。
5〜10度の間が好ましいのだとか。

この蒸されたお米は米糀、清酒に使われるのです。

米糀を製造しているのがこちらの部屋。

蔵3

ベッドじゃありません。笑
写真だとベッドのように見えてしまいますが、実はかなりの大きさです。

木製の台の上にお米を均等に広げて、麹菌を振りまき写真のような布をかけて、約32度に保たれている室内で約1日発酵させます。

その後、写真右側の台へと移してから、さらに1日…

お米を洗って蒸して冷ます作業+2日間の工程で米糀が出来上がります。

ちなみに麹菌は様々な種類があるのだそうです。種類があるなんて初めて知りました。

そして、この機械で圧縮。

蔵4

右奥にチラッと写っている大型コンプレッサーから空気を送り込んで、機械中央の白い板状の物(エアーパイプの繋がっている何枚も重なっている部分)に挟まれている米糀を約4トンという高圧力で圧縮。

こうして絞り出された清酒を樽へと移して10日ほど発酵させます。
※清酒の種類や条件によって日数は変動。

ここで絞られた米糀が”酒かす”となるわけです。

そして発酵ひとつでもかなり奥が深いという話を聞いて、また悪い癖が…
好奇心からねほりはほり聞いてしまいましたが、川端さん嫌な顔せず丁寧に教えて下さいました。

蔵5

一言に発酵させると言っても、温度や日数はもちろんですが、発酵の進み具合を調整することで味や風味など、その酒造屋さんの特性が出るのだといいます。

発酵の進んでいない状態ではかなり甘くてアルコール度数は低いそう。
酵母が甘さを餌としているため、発酵が進んでいくにつれてアルコール度数が強くなり甘さは消えていく…甘さとアルコール度数は常に反比例に進むのだと教えて頂きました。

発酵が早すぎてしまうと酸味が出たり、保存期間が短くなってしまう(もちが悪い)ようなお酒になってしまうそうです。

この発酵の進み具合は頻繁に検査しながら調整するのだというのだから、それだけでも大変そうですね…。

発酵した清酒を精製(熱処理等)して保管します。

その熱処理でさえ65度という適度数があって、熱が高すぎると焦げたような風味が出てきてしまったり、麹菌への影響など様々な問題があるようで、ベストが65度なのだと仰ってました。

製品として出荷する(ビン詰め)前にもう一度精製するため、通常の清酒は2回精製されているのだそうですよ。

ラベルに”純米酒”と表記されてるものは、精製は1回で、通常の清酒のようにアルコールを足して調整をしたものではないことを表すので、蔵に保管されている時のものに限りなく近い清酒なんだと教わりました。

だから純米酒は度数が少し高めなんですね。

ちなみについ笑ってしまった情報ですが
「ラベルに蔵出しって書いてあるのは何ですか?特別なんですか?」
と質問したら…
「いや全部蔵出しです」という回答。笑

そうです。
よくラベルに「蔵出し」と特別っぽく書いてある日本酒を見かけますが、あくまでそれは言い方で製造方法に違いはないのだそうです。笑

なんとなく感づいてはいたけど確かに全てが蔵出しですもんね。笑
そこらへんは商売ですね。笑

そしてもう1つ決定的な情報が!

情熱的に語ってくださった川端さん。
かなり職人魂を感じました。
麹菌1つでもすごく熱心に説明してくださいましたし、清酒造りという仕事にプライドを持っていると感じました。
熱い人です。

そんな川端さんですが…
実はお酒は得意ではないそうです。笑

製造中はもちろん口に含んで確認したりするそうですが、飲み込むことはしないとか。
それはそれでプロという感じが出てますが、酒造屋さんの集まりでも皆さんがグイグイ呑む中でも呑まないそうです。笑

かなり驚きの事実でしたが、川端酒造さんの腕は確かです。

いくつもの賞を受賞し、店内には所狭しとトロフィーや賞状が飾られています。
完全に置ききれてないほど大量にありました。

酒好きの友人に桝川さんというワードを出したら「桝川さんは金賞も何度も取ってるし、すげーぞ!」と説教されてるかのような勢いで熱弁されました。笑

日本酒好きの方、埼玉県行田市にお店がありますので、売り切れる前に!買いに来て下さい。

【清酒・桝川/川端酒造】
所在地 埼玉県行田市佐間2-9-8
営業時間 9:00〜19:00
休業日 日曜、祝日

ホームページ
http://www.kawabatashuzou.co.jp

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