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若いのはメリット?
先日、親戚が集まるタイミングがありました。コロナ禍の影響もあって、久しぶりに顔を合わせた人もいるくらいです。
みんなで食事をしていた中、私の話題へと転じた瞬間がありました。60オーバーの方々から、若いのに大したもんだ、と褒められた際に「いえ、もう初老ですから。」と答えた時のこと。
初老とは40歳からを指すそうで、まさに初老デビューだからそう答えたのです。
しかし若年層に入る一番下の妹が横から発言。笑いに変えようと「初老って言えば気が楽だもんね!」と笑顔で一言。みんながスルーした一言でしたが、そもそもの疑問が残ります。
老いは隠したいこと?
「楽?何が?」すぐには意味を理解できなかったのですが、しばらくしてから解りました。
おそらく「若いほうが良い」という感性をベースに考えるのであれば、「年をとった」という発言は、自分を守ることに繋がります。「まだまだ若いじゃん!」というお決まりの返しさえ期待できますし。
歳をとっても”若いほうが良い”という感性の人もいますから、珍しい考え方ではありません。
その感覚を否定しているわけではないです。私にその感覚が無かったため、すぐには理解できなかったという話。
妹は”若いほうが良い”という感性は皆共通だと思っていたからこそ、私にそう投げかけたのでしょう。
若くありたいと思ってない人もいる。
最近は年齢を言うと「もっと若く見えていた」と言われる機会が増え、戸惑いが大きかったのが本音。
なぜなら、小学生の時は中学生に、20歳手前では20代後半に、と常に実年齢より上に見られ続けていたのが、ここ最近変わったから。
これは実年齢より若見えするようになったのか、あるいはある程度の年齢からは定型文として「若いですね」と言わなきゃいけない社会の仕組みのせいなのか。
どちらにしても「若く見えたほうが良い」と思う人が多いからこその言葉になります。ただし私には「若く見られたい」という願望がそもそもありません。
若い=未熟者?
若く見られたいと思わない理由の1つは「未熟者感」が出るから。
自分の人生以外を体験してないので、自分では苦労人なんて思ったことはありませんが、昔から周囲の人達はそう認識している様子。
体験をベースに何かを話したり、アドバイス的なことをした時のこと。20歳頃ではまだ説得力が無かったのか、否定されたり反論されることが多々ありました。
しかし同じ内容を話しても、年をとってからだと周りの反応が全く異なります。本当に参考にしてもらえたり、次のアドバイスを求められたり…。
人によっては酷く感動してくれることさえありました。そんな時は新興宗教開ける気がしてきますね。笑
でも話している内容は若い頃と同じだったりするんですよ?それはつまり、若者が的確なことを言っていたとしても、年齢が説得力を薄れさせていたからでしょう。
周辺情報が先入観を植え込む。
おそらく「若い」見た目の場合、それだけで経験不足や未熟者といった先入観が入ってしまうため、重みが感じられないのでしょう。
しかしそれなりの年齢だったり、社会的な地位、服装などの周辺情報によっては、同じ言葉にも重みを感じるようです。
例えば「旅行に行くなら新潟が良い」と、20歳の大学生が言うのと、50歳の社長さんが言うのとでは、聞き手側の解釈は違いますよね。
本当のオススメっぽく聞こえて、深みのある意見はどちらでしょうか?
先入観によって、勝手に言葉の重みを変化させてしまってるだけなのですが、世の中得てしてそういうものなのです。
この仕組みを10代の頃から痛感していたために「若く見られるのは損」とさえ思ってました。早く貫禄をつけたくて高校生の時から髭を蓄えていたくらいです。
痛みは歴史。
歳をとると常にどこかが痛い…なんて話を聞いたことがあります。かくいう私も腰痛持ちだし、あちこち常に痛いのは確か。
あまりに過酷な仕事をして腰を壊した。大きな怪我をした場所が定期的にうずく。入院するほどの痛みを伴う病気の後遺症。他色々と。
このように生きてきた歴史がそうさせているだけなのですが、そんなことは周囲の人は知りません。痛いとも言いませんから尚更です。
腰を痛そうにしていて「ジジイだなぁ!」と笑ってくれる人もいますが、それを恥ずかしいとは思わないんですねー(^^) むしろ笑いに変えられるなら、良いネタとさえ思います。笑
おそらく若く見られたい感性だったら、一緒になって笑えないのかもしれません。
ジジイの方が好きらしい。
ちなみにうちの奥さんは10代の頃から、若者よりおっさんのほうが好き…というタイプ。
理由を聞くと、経験の浅い若者に興味はなく、あらゆる経験をしてきた貫禄が魅力なんだと答えてました。まるで自分の意見と同じだったので、こんな女子もいるのか!と感動した記憶。
お付き合いを始めた当時は自分も若かったはずですが、奥さんいわく若いなりにも貫禄があったようです。
たしかに同年代とは全然違う生き方をしてきたので、周りからは苦労人だのなんだの言われていたため、年齢のわりに多少は貫禄があったのかもしれません。
そんなだから、最近、白ヒゲが増えてきたら奥さんは喜んでました。老いを楽しみにしてるようです。笑
ぎん専務はイタズラ好きでピチピチの若者!
若く見られたい理由は人それぞれかとは思いますが、どの場合でも「甘くみられる」という部分は一致しているように感じます。自分はそれをデメリットと感じてしまってるんだと再確認させられた出来事。
おじさんになって感じたことは、意外と加齢にデメリットはありません。大抵のことはなんとかなるし、そもそも経験も増えて、対応力も上がっていくわけですから、しんどいことが減ったように感じています。
そんな人もいるので、必ずしも「若い」と言う必要はありません。
次回更新日:11月22日
【アイビー探偵】
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