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survival ②

マニアックなものではなく、あえて誰でも楽しめる「簡単な紹介」をメインに時々更新するsurvival(サバイバル)シリーズ。

第1弾でライフラインの火!なら、今回は火を使った「調理」にまつわる物。災害時にお米や即席麺などある中で「電気使えなくて、調理ができなかった」と話していた友人の話で、決めました。

電力ストップで家電が使えなくて困った…という人が多いのに、世の中はオール電化に移行し始めています。自家発電は”実はコンセント1口しか使えない”など、落とし穴もたくさんあって頼りになりません。

焼く、煮る、湯沸かしは第1弾で紹介したアルコールストーブなどで確保できますが、火で炊飯はできない…という話もよく聞きました。そこで日本人なら大好き真っ白ごはんのための「炊飯」にスポットします。

飯盒

見たことあるけど使ったことはないという人が大半かもしれません。
戦争映画で使ってるアレでしょ?と思ったあなた。いやいや現役で使われてますよ!今も各国の軍隊が使用していますし、キャンプが好きな人ならよく使っているもの。

これは「飯盒(ハンゴウ)」と呼ばれるいわゆるアナログの炊飯ジャー。
元々は弁当箱として使われていたそうで、それを少し改良して炊飯ジャーとして使えるようにしたとかなんとか。
これは兵式と呼ばれるタイプですが、丸型や四角型など色々あります。

電気炊飯が当たり前の世の中で、これは難しそう!と思うのは当然ですが、やり方さえ間違えなければ決して難しくありません。
メモ代わりにスクショしたい!という方のため、最後の方に一画面で収まるよう”まとめ”を用意しておきますので、是非お役立てください。
飯盒 バラ

バラしても、それぞれ使える。

外蓋はご覧の通りフライパン代わりにもなり、内蓋も皿代わりや調理器具としても使えます。炊飯と同時に内蓋を使って蒸し料理を作ることも可能。
無駄のない作りだからこそ昔から形が変わらずに現役で愛用されているのです。

このタイプは基本的に4合炊きで、中蓋すりきり1杯が2合、外蓋すりきり1杯が3合と調整されているため、計量カップが無くても大丈夫。

内蓋をセットして炊飯すると圧力がかかるため美味しく炊き上がるという意見もありますし、そんなことはないという意見も。お好みで使ってみて、ご自身で判断してください。

ちなみに炊飯時に内蓋を使って蒸し料理を同時進行すると、ご飯に香りがつきます。白いご飯にあまりニオイをつけたくない方は気をつけてください。

ただし活用次第では炊き込みご飯にしたり、丼ものを作ったりと、アイデアによっていくらでも幅は広がります。料理好きの方のほうが飯盒は向いているかもしれませんね。


実は電気炊飯より早い。

水を入れる量ですが、ほとんどの飯盒に2合炊き、4合炊き用の線が引いてあったり、くぼみがついていたりと簡単にわかるようになっているので、それに従ってください。3合ならその間です。
目印が無い場合は、飯盒に入れたお米の高さに+3〜4cmの水をはればOK。

水をはった状態で30分から1時間以上放置。つけおきは意外と重要で、これを省くと固いご飯に仕上がってしまうこともあります。長時間でも問題ありませんので、早めに準備しておけば間違いありません。

火力調整は様々な意見がありすぎてややこしいかと思います。そこで私流(失敗なし)の簡単炊飯をご紹介。

吹きこぼれるまで中火にかけて、吹きこぼれてから10分ほど放置!以上です。笑

火から降ろしたら逆さにひっくり返して10分ほど待つことで蒸らされ完成。ひっくり返すのは、下部の予熱で焦げないように…という事情です。

ちなみに途中で蓋を開けてはならない!とよく聞きますが、1回くらい確認しても平気です。慣れないうちは途中で確認してみるのも良いでしょう。

飯盒 白米

20〜30分で炊き上がります。

簡単ですよね。
不思議なことに、電気で炊いたご飯とは違うご飯が炊き上がりますので、是非一度は食べてみてほしいです。

飯盒本体はおおよそ2,000〜8,000円くらいで手に入りますが、フリマアプリなどを使えばさらに安く手に入ることもあるでしょう。

新品購入時にお米のとぎ汁を注いで30分ほど煮立たせることで、その後の炊飯で焦げ付きが起きにくくなります。半信半疑の友人が「俺にはそんな手間いらねぇ!焦げるのは腕の問題だ!」と横着しました。

そうして焦げがつきやすく、落ちにくい状態になってたけど、そうやって身をもって証明してくれたのでしょう。きっと彼なりの優しさだ!笑
長く使うためにも面倒臭がらずに一手間加えておきましょうね。

ちなみに炭火で炊飯した場合には、なかなか落ちない頑固な黒煤が付いてしまいます。
それを防ぐために台所洗剤を飯盒の外側(底)に塗っておくと、簡単に黒煤が落ちるようになるので、これも覚えておくと便利。


炊飯の手順まとめ。

【飯盒炊爨(はんごうすいさん)の手順】まとめ
①炊く量のお米(中蓋2合、外蓋3合)を洗米。最大4合。
②炊く量に合った水を入れる。線やくぼみなど印が無い場合、入れたお米の高さから3〜4cmくらいの水を入れる。
③30分〜数時間水につけ置きしておく。
④吹きこぼれる(沸騰する)まで火にかける。
⑤吹きこぼれたら弱火で10分ほど放置。
⑥火から降ろして、逆さまに置いて10分放置。
⑦完成
※洗米後のつけ置きは重要。
※煤汚れ防止には外側(底)に食器用洗剤を塗る。

キャンプはもちろん、災害時に電力の供給源が途絶えた場合にも、火で炊飯できるので、あったら便利なアイテムだと思います。

フタは大抵フライパン代わりになる。

飯盒以外でも大抵の調理器具用の蓋はフライパン代わりになります。使い方なんてアイデア次第でどうにでもなるもの。

友人は昔ながらの使い方”弁当箱”や、部屋ではお菓子入れとして活用していましたが、オシャレでした。普段は小物入れにしているという友人もいます。それなら邪魔にならないし良さそう。

備えとしても持っていて損はない飯盒、いかがでしょうか。炊飯、調理、食器、どんな使い方でも便利ですよ。

【アイビー探偵】   

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