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悩む多肉植物
ダイニングテーブル(食卓)に置いている観葉植物は家庭によって様々だと思います。我が家でも色々と置いてみては、スペースを取るから邪魔になったり、季節限定で年中置いておける植物じゃなかったり、もっと日当たりのいい場所を好む植物だったりすることなど、様々な理由から何度も入れ替わってきました。
年中置いておけて、なおかつ邪魔にならない。光合成するにもダイニングテーブルの位置の日あたり(我が家では東側)で充分な植物「ハオルチア属プリングレイ」にようやく落ち着いて、かれこれ1年ほど食卓を飾ってくれています。
根付き子株を買って、親指の先より小さなうちに植え付け、ようやく1年が経過しようという頃で、それなりに成長しました。
元々は鉢内に3株植えてあっても余裕があったくらいなのに、2株に減らしても狭いくらい大きくなってくれたプリングレイ。
途中までは至って普通に。
どちらも同じペースで同じように育っていたのですが、一定期間が過ぎたあたり…ダイニングテーブルに置き始めて7〜8ヶ月の頃だったかと思います。
片方は葉が長く、背も高く、まるでノッポのように。
もう片方は普通のと同じく引き締まった肉厚な葉でキレイに葉を広げつつ成長。
同じ場所に置いているのに全く違った姿に成長していく兄弟。
日当たりの問題なのかと思い、日の差し込む昼間だけ向きを逆にしてみた時期もありましたが、相変わらず片方はノッポのまま成長を続けます。
同じ鉢で2株の花苗を育てると栄養分の取り合いが起きて片方だけ育ちやすいとか、何かしらの影響が出ることもあるらしいので、それを考慮して固形肥料ではなく均一に栄養分が広がる液体肥料を使ってみて観察してみたりもしましたが、やはり変わらず。
猫のイタズラで秋頃に植え直しを余儀なくされた時に、全部土を出して根の状態も確認しましたが、生育が偏っているような根の張り方ではなく、どちらも健康そのもの。
結局はわからないままでした。
いよいよ寒くなってきて冬になると、玄関の窓際に置いてある同じタイミングで植えた別のプリングレイにも異変が。
そこには1つのブリキ缶に3株植えてある状態でしたが、そのうちの1株だけ同じようなノッポ姿へと変異し始めていたのです。
それまで健康的に、他と同じペースで成長をしていたのにも関わらず、突然その個体だけビヨ〜ンと長々とした姿に乱れ始めた冬始め。
しかしこれには思い当たる節がありました。
この個体だけ窓側、つまり外側を向いていたので、寒くなってきた時期では外の寒気がダイレクトに伝わる位置。
同じ鉢内にいるのなら隣に植わっている個体も同じ環境にも思えますが、人間でも同じように、何か1つを間に挟むと暑さや寒さは大きく変わります。つまり外側に位置する個体のおかげで内側の個体は寒気の影響をダイレクトに受けることなく過ごせているのです。
寒さによる生育不良?それならもちろん暑さによる生育不良も起こりえるでしょう。
しかしダイニングテーブルのプリングレイは暑くも寒くもない丁度いい甘やかされた環境のはず。気温によるストレスはほとんど無いと思われます。
じゃあ何が原因なんだろう…。
食事中にノッポなハオルチアを目の前にそんな会話をしていた時、妻が言いました。
「ノッポの子はいつも私の方にいて、何も問題ない子はパパの方にいるじゃん!」
何が言いたいのかいまいちわかりませんでしたが、妻は続けます。
「私がベラベラいつも喋っててうるさいからストレスなんだよ!パパの方にいたら無駄なこと喋らないし平和じゃん!」
妻が自分でそう言い切りました。笑
そりゃ面白い考え方だ!
と笑って話していましたが、よくよく考えてみてもありえない話というわけではなさそう。
人の言葉がわかる!とまでは言いませんが、人の声質やボリューム、生活音などが植物にとってストレスとなることは充分考えられます。
どこかで耳にした「苺苗にクラシックミュージックを聴かせてあげると甘い実をつける」という話。
それは一部の苺農家さんが実際に行っている方法で、何回検証してもクラシックミュージックを聴かせている苗と聴かせてない苗では、圧倒的に糖度の違う苺が成るんだとか。
これは苺に限ったことではなく、野菜なども同じ。それこそ花も同じ。観葉植物や多肉植物でも同じです。
全ての植物に共通して起きる現象だそうで、なぜそんなことが起きるのかは明確には解らないものの、効果は確実にあると認められている方法。
今ではほとんどの人が知っている話だと思います。
とある実験では「かわいいね!」や「大きくなってね!」など良い言葉をかけ続けると、クラシックミュージックを聴かせる効果と同じように成長が促進され、逆に「バカ!」や「嫌いだ!」など罵るような言葉を浴びせ続けると元気が無くなり、病気になったり実付きが悪くなったり、やがて枯れてしまう苗もあったそう。
また愛情を込めて毎日撫でたり、葉っぱを拭いてあげたりした実験体(植物)と、毎日軽く叩いたりはじいたりしていた実験体とでは、どちらも早くに病気になったり枯れたりしてしまったそうです。
どんな形であれ、頻繁に触れられるのは植物にとってストレスということでしょう。
触れる触れないということは置いておいても、音楽や言葉による影響を受けることが確実だとわかっている以上、人の声に反応し、ストレスと感じることがあっても不思議ではないのです。
いわゆるバクスター効果と呼ばれるものかもしれませんが、そもそも人間のわかっている範囲が全てではないのですから不思議でもなんでもない現実なのかもしれません。
なんであれ我が家のダイニングテーブルで過ごすプリングレイにとって妻のお喋りが苦手だったのでしょう。笑
静かに優雅に過ごしたいのに子ども達はうるさい、妻は喋りっぱなし…ノッポなプリングレイの気持ちを代弁するなら「あー!もう!静かにして!!」といったところでしょうか。笑
同じ悩みを抱えてるのは君だけじゃないよ。ここにも仲間がいるよ。と妻の前でそっと声をかけてあげました。笑
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