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survival ③
昔、友人達とのリアルサバイバルなキャンプを楽しんでいた頃。普通に生きていたら使うことがない”火打ち石”を使って火を起こしてみたり、木材と麻紐で作った超原始的な”火起こし器”を使ってみたりと様々な経験をしました。
火起こしの難しさを痛感した場面でもあります。こんなこともできないポンコツなのか…と落胆した思い出。もしも現代人からライターを取り上げたら、ちゃんと生きていけるのでしょうか(^^;)
キャンプではライター等でワンプッシュで火起こしするのが一般的ですが、急な雨でライターを濡れてしまって全く着火しなくなってしまった。水遊び中に濡らしてしまった。なんてこともありますよね。
しかし一方で「なにそれ!いつ使うの?」と笑われてしまいそうな”火打ち石”は、水に濡れても風が吹いていても着火率はライターより高いことをご存じですか?引火させる綿や紙が濡れてない限りは火を起こすことができる優れものなんです。
基本は「石と鉄」で火花を散らせる。
昔ながらの火打ち石は硬い石(水晶やメノウ、黒曜石)に金属を打ち付けることによって火花を散らします。
打ち付けられる石のそばで火花が散るため、その部分に密着するくらいギリギリな位置に綿などの燃えやすい物を指で押さえて固定しておき、そこに引火させる…という方法。
力の入れ方や擦り方、接触させる角度など、慣れていないと着火させるまでに数十分、数時間とかかってしまったり、汗だくになるくらいの労力が必要。
そりゃ「いつ使うことになるか判らない火打ち石よりライターでいいや!」となってしまいますよね。
しかし火打ち石も実は進化しています。
昔ながらの火打ち石のように難しいわけでもなく、もっと簡単に着火し、さらに引火させる種(綿など)を用意する必要も省けるという優れもの。
「ファイアスターター」と呼ばれるものですが、横文字にしただけで、ようは火打ち石ですね。
21世紀の火打ち石。
一見すると何に使うものなのかも判らないようなデザインですが、これが現代の火打ち石。これなら昔のものより簡単に、しかも濡れていようが風が吹いていようが火を起こすことができます。
左の黒い塊はマグネシウムで、右側の金具でこれを3〜4回以上こすって引火させたい場所に”破片”を削り落とします。
粉状(破片)になったマグネシウムがポロポロと落ちるので、そこに向けてマグネシウムと一体でくっついているパイプに勢いよく金具を打ち付けます。すると火花が散り、削り落としたマグネシウムに引火、対象物が燃え始める…というもの。
マグネシウムは酸素と結合しやすく燃焼しやすい他、腐食しないため水に濡れても問題ないのが特徴。雨の中でも使えるというのは”濡れても拭けばすぐに使える”という意味です。
雨が降る中で火を起こしてもすぐに消えてしまうのは子どもでも知っている常識。わざわざ水に濡れながら火起こしする人はいないでしょう。
ライターが使えない場面もある。
マッチやライターのように湿度の高い環境では使えなくなってしまうのとは違い、「たとえ濡れても拭けば点火できるもの」なんて、現代でもあまり存在しないのではないでしょうか。
風の中でも着火するというのもマッチはもちろん、ターボライターのような風に強いとされる特殊なライターでも熱は流され、対象物にはなかなか火を付けることが難しいもの。
対して火打ち石は火花が散って直接種に引火させることができて、そこから一気に燃焼を開始するので、風に吹かれようとも弱点にまではなりません。
粉末のマグネシウムに引火した時は、粉末の火薬に引火させた時のような燃え方をするので、対象物にはほぼ確実に火が移ります。
ブレスレット型。
これも一見するとただパラコードブレスレットですが、ファイアスターターと小型ナイフ、そしてホイッスルも装備されています。
もちろんパラコードはほどけば緊急用ロープになり、小さくてもファイアスターターは頼もしい実力を持っているので、緊急用としてはこれだけでも充分かもしれません。
こちら500〜1,000円以内で買えるお手軽な割に、緊急時には役立つであろう価値をもつアイテム。
ファイアスターターも500円程度のものから販売しているので、万が一に備えておくには痛くない出費かと思いますよ。
ライターが使えない場面はなかなか訪れないかもしれませんが、それが訪れた時に火を起こせない辛い想いをするよりは、備えて安心を確保しておく意味ではオススメ。
キャンプなどのアウトドアに持っていけば、火打ち石体験もできる上、みんなに楽しんでもらうネタにもなりますよ。
【アイビー探偵】
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