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survival - 11
サバイバルシリーズは、アウトドア用品でなおかつ災害時でも活用できるものを主に紹介してきました。今回は一見するとキャンプなどのアウトドアがメインになるアイテム。しかし選び方を間違えなければ災害時でも活躍してくれます。
サムネイルからもバレバレですが、今回はそう、「ランタン」の紹介。そんなものLEDで良いものたくさんある!と考えがちだけど、電力供給が難しい時でもちゃんと機能するものを用意しておくことは重要。
電気を使うライトは必要ですが、電力が確保できないような災害時は使えません。被災生活が長引くなら尚更です。だからこそ燃料系の照明もあれば、臨機応変に対応できるというわけですね(^^)
災害時など「灯りは最初に確保するべきもの」ですが、これをおろそかにしてしまう人も少なくないそう。普段の便利な生活に慣れすぎてしまってる証拠(^^;)
大停電で灯りが無いと夜は何も見えなくなりますから、かなり厄介だし危険です。見えないがゆえにガラスを踏んだり、災害直後に怪我をする人も被災あるある。必ず灯りを確保できるようにしておきましょう。ビビりな私は常にライトを携帯していますよ。
常時携帯しているライトを紹介した記事
オイルランタン。
左は安心の日本ブランド“キャプテンスタッグ”製のオイルランタンです。こちらは3種類中もっとも大きなサイズですが、ネットで4,500円程で購入できるお手軽なアイテム。リーズナブルなわりに価格以上の安心感があるため、ランタン以外もキャプテンスタッグ製品はオススメ。パーツや交換品の入手しやすさも魅力です。
※右はペトロマックス製フュアハンド/ベビースペシャル276。別名ハリケーンランタン。
そして災害時も使えるランタンの選び方というのは“燃料の種類“を見ること。オイルランタンの燃料には「ホワイトガソリン」か「パラフィンオイル」の2種類があります。
防災用としても使うつもりなら、ここで「パラフィンオイル」タイプを選ぶべき。なぜならこのタイプの場合、パラフィンオイルの他に「白灯油」も使えるから、燃料入手のしやすさ、コストパフォーマンス(燃費)の良さが最大のメリットとなるでしょう。
白灯油ってなんやねん!
白灯油ってなんやねん!と思いますよね(^^;) 自分も初めて聞いた時はそう思いました。だけど難しいことはなく、いわゆる普通の灯油のこと。昔は純度の違う灯油があったため、その名残りで“きれいな灯油“である白灯油を指定されているというだけの事情。現代では白灯油が一般的な灯油なので、気にしなくても大丈夫。
灯油のデメリットは独特なニオイと、燃焼時の煤。つまりホヤ(ガラス部分)を中心に煤汚れがつきやすく、掃除の手間が増えます。引火点も40度なので、慎重に扱わないと火災事故に繋がりかねません。
しかし入手しやすいく、燃料コスパが良いのは普段使いにおいても大きなメリット。災害時であっても入手しやすい燃料ですから安心感は大きめ。そもそも灯油ポリタンクの備えがあれば、それだけで長い期間カバーできてしまいます。
きれい好き(潔癖気味)な私にとっては、頻繁に物を掃除したりするのは通常営業。煤汚れはそこまでのデメリットではありませんでした。しかも灯油臭は石油ストーブで慣れていて、ほとんど気にしていません。むしろ安心するかも。笑
パラフィンオイル。
とは言ったものの、普段は私もパラフィンオイルを使用しています。理由は引火点が95度以上と安全性が高いため、子ども達がいても安心して使えるから。ニオイも少なく、煤汚れもほとんど出ないのはメリットと言えますが、価格が灯油のおよそ10倍とお財布には優しくありません。
ハーブが入った虫除けタイプのパラフィンオイルだと、もはや灯油の15〜20倍ほどの価格になってしまいます。虫除けは別で置いたほうがコスパは良いでしょう。写真の2リットルボトルは安価品ですが、使用には問題ありません。ノーマル1,980円、虫除けタイプ2,980円でした。いつも「刺された!」って妻が騒がしいので、我が家は虫除けアイテムたくさんと、さらに虫除けパラフィンで全力対応!笑
ちなみに明るさも灯油より若干劣りますから、掃除とニオイが気にならず、安全性もそこまで気にしなくても良い環境なら、灯油のほうがオススメ。どちらでも燃焼時間は意外と長めに感じるでしょう。我が家のランタンは300mlを注いで灯し、2〜3日は使えてました。時間にすると18〜20時間程度だと思います。
明るさは電池やバッテリーを使うタイプと比べると“ほのか“かもしれません。ロウソクよりは明るく、焚き火よりは暗い…部屋の照明器具に付いている「常夜灯」に近い感じでしょうか。明るさを求めるならガソリン系のほうが間違いありません。
芯も消耗品。
そして芯も定期的に交換する必要がありますが、これは1〜2分でできてしまうような軽作業。バーナー(芯を出す部分)を取り出して、火力調整ハンドルを回して新品と入れ替えるだけ。
専用品の芯を購入すると交換3回分で1,000〜2,000円程と割高ですが、ただのロールタイプ(汎用品)を購入すれば20回分以上で1,000円以下。※4mロールを20cmカットで計算。
使い方にもよって芯の交換頻度は大きく変わりますが、おおよそ5回〜15回に1度。タイミングは、すぐ火が消えてしまうようになったら、芯が減ってきている証拠なので交換時期でしょう。頻繁に火力を上げたりせず、灯したらそのまんまの火力にしておけば正直ほとんど芯は減りませんよ(^^)
芯の切り方で、見た目も明るさも変わる。
着火する芯はそのままでも問題なく使えますが、山切りにカットしたほうがきれいに燃えますし、明るさも少し良くなります。これは色々と試してみました(^^)
写真上が角を切って山切りで灯した炎、下は交換したまんまの四角形。同じランタン、同じオイルだけど、芯の形でずいぶんと見た目も変わりますし、若干ですが明るさも変化。
明るさが変わったというより、炎が背高くきれいに上がるから、照らしてくれる範囲が広くなっているのかもしれません。ほとんど差はわかりませんが、若干明るく感じました。
山切りカットも極端に鋭くするのではなく、角を少し落としてあげる感覚。例えるなら“三角形“ではなく“台形“に整えるような感じです。これが最も炎がきれいに立ち上がり、照らしてくれる範囲も広く、明るく感じるでしょう。
ただし山切りにしても、消耗と同時に崩れていきます。どうしようもないので、その都度整え直すか、気にせず使うかの二択となるでしょう。
ランタンの種類は豊富。
オイルランタンは基本的にどれも扱い方は同じ。できるだけ失敗したくないから私は日本製のキャプテンスタッグと、昔使っていたドイツ製フュアハンドも買い直して所有しています。フュアハンド/通称ハリケーンランタンはカラーバリエーションが多くてオシャレ。その名の通り“台風の時も安定した灯りを得られる気密性“が特徴。
これから購入してみたいと考えている方は、あまりに安いランタンには気をつけましょう!人気ブランドの偽物も多く出回っており、粗悪品であるがゆえに芯が出せなかったり、オイル漏れしたり、使い物になりません(^^;)
フュアハンドを購入し直す時も「2,980円って…ナニコレ!?」みたいな場面を何度か見かけました。案の定、レビューはひどい苦情ばかり(-。-; 送料まで加味したら明らかに無理のある価格です。しかし初めての人にとっては、比較対象が無いので騙されてしまうようでした。
穏やかな川も悪天候時は要注意!
昔使っていたランタン(というよりアウトドア道具一式)は、もうありません。10年以上前のある日のキャンプ。突然の大雨に見舞われ、それが長時間続いたことで真夜中にダムの放水。サイレンが鳴ったため、皆が一斉に高台へ避難。そのすぐ後、目の前で全ての道具が流されていったのでした(^^;)
流されていくアウトドアギア達に、あぁーーー!と叫ぶ人もいれば、絶句する人もいて様々。私は滅多に見ることのない光景に、絶句半分で見入ってたのを覚えてます(゚o゚;; スゲー 強めの雨が降り出してしまうと片付けて撤収するタイミングも難しいもの。そうやって身動き取れぬまま、皆が遭遇した増水災害でした。
使ったことがないと手を出しにくいアイテムかもしれないランタン。ホワイトガソリンタイプは確かに中級者以上向けですが、パラフィンタイプは初心者から使えるもの。防災などの緊急使用以外は、キャンプ時や庭などで灯してみても癒されると思います。火を扱うものですから、屋内での使用は充分に気をつけてくださいね。
副交感神経を優位にしてくれる暖色系の優しい光で、ストレス軽減にも期待できますから普段使いもオススメですよ(^^)
次回更新日:9月30日
【アイビー探偵】
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