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浮気問題のスペシャリストによる無駄のない調査!
確実な証拠で裁判に勝つ!

【リアル】探偵のカメラ

探偵の商売道具といえばカメラ。よく一眼レフカメラや望遠カメラを構える探偵のイメージ写真がありますが、目立たないことが重要なので実際には目立つサイズ、形のものは扱いません。

使う場面が無いわけではないけれど、使える瞬間は限られてきます。あくまで探偵のイメージに合ったカメラということでイメージとして採用されるだけですね(^^)

今回、アイビー探偵では初めてカメラ機材の紹介をするわけですが、釣る気ゼロ本当に探偵が使っているカメラしか紹介しないので「おー!すげー!」と思うようなカメラは出てこないと思います。ご了承ください。

特殊カメラの有無は関係ない。

探偵は特殊な機材や、とにかく小さいカメラなどを持っているから”良い証拠を撮れる”というわけではありません。撮影する人の技術、調査を行うためのノウハウや経験値。常に予測して備える能力と、予想外の事態に的確な判断で乗り越えられるかどうか。つまり探偵の腕が結果を左右するので、機材云々ではないのが現実です。

機材をたくさんもっているから良いわけでもなく、高価で高性能なカメラを持っているから鮮明な映像が撮れるというわけでもありません。あくまでそれを扱う人の技量次第。撮る人の腕次第では酷い映像にすらなり得るし、そもそも肝心な瞬間(証拠)を撮れないかもしれません。

運動会のパパママが良い例でしょう。良いカメラを調達したものの、肝心の撮影者がセンスゼロだったら映像は残念な結果になりますよね?それらと全く同じことが言えるのです。

CX180

愛用する探偵が多いCX180

車や機械など全ての物に言えることかもしれませんが新しい古いはあまり関係なく、良い物はいつになっても良い物と言えるのでしょう。そんなカメラがコチラ、SONY製のCX180です。

ディスプレイをパカっと開くと自動的に電源オンになり、ファインダーカバーも自動で開いてスタンバイ状態になる。そんな機能珍しくないけど、起動するまでのスピード、撮影できるまでのスピードがとてもバランス良い機種。

証拠として使える画質、長時間対応バッテリーも確保できる。なにより隠し持って携帯できるサイズ、細かな操作性など、まさに「トータルバランスの良さ」が特徴。

もちろん年式が新しく、さらに高性能になった同シリーズもありますが、微妙に大きかったり、余計な機能が多かったり。余計な機能(一般的には魅力な機能)が付随してしまって、マニュアル操作だと使いにくくなってしまってるケースも多々あります。

もちろん他にも良いものはありますが、こちらは愛用者が多いということでピックアップしました!

シンプルは強い。

カメラに限ったことではなく、機械物は基本的に「機能が増えれば故障するリスクも増える」もの。商売道具でもあるカメラですから無駄に多機能なものは避けがち。設定などの画面でごちゃごちゃと選ぶ欄が多いのも探偵にはデメリットですね。

トヨタの本格派クロスカントリー車の1つ「FJクルーザー」もまさに余計な機能をできるだけ排除した車。故障のリスクを最小限にというコンセプトがあり、所々がアナログ仕様。

例えば、電動ミラーが主流の現代でもFJクルーザーでは手動になっていて、これを「コストダウンだ」なんて勘違いされてしまうこともあるようです(^^;)

カメラがリアルツリー迷彩なのは自分仕様にカスタマイズしたからで、本来はこの柄は存在しません。パッと見で「リアルツリーだからアイツ専用カメラだな!」と気付いていた人はこのブログのヘビーユーザー。かなりの数の記事を読んでくださっている証拠(^^)ありがとうございます!!笑

過去記事【探偵の迷彩】

関連記事【カラフルな人】

CX535

同シリーズのCX535

これの最大の魅力は空間光学手ぶれ補正という強力な手ぶれ補正機能。正面からレンズを覗くと、宙に浮いてるかのようにゆらゆらとレンズを常に中央で保持してくれる非常に優秀な手ぶれ補正。

カメラにこだわりのある人からは賛否両論あるようですが、たまにホームビデオを撮るくらいしか使わないという一般ユーザーには絶大な支持を受けている様子。探偵からみても驚くほどブレませんし、ズームして撮影していてもピタッと動かずに被写体を捉え続けてくれます。

定点撮影に切り替えると誤作動を起こしやすい点や頻繁に使うと故障リスクが高い。スピーディーに扱えない(扱いずらい)ことなどから現場では好まれず空間光学手ぶれ補正モデルを選ぶ探偵は少ないですね。

縦型シリーズ

エース・ザキさんのこだわり愛用カメラ。

少し変わり種だけど、探偵にとっては理にかなってるデザインのハンディカム。ザキさんの普段使い第一位がコレ、SONY製のHDR-TGシリーズ。世界最小として話題になったこともあるカメラですが、話題性があってもウケが良かったとは言えず、CX180のようなスタイルがオーソドックスとなりました。

ですがご覧の通り小型、軽量で何より本体の半分以上が手の中に隠れてしまうものだから、目立たないように隠し持って撮影する探偵にとってはとても素晴らしい武器!

縦型の持ち方

縦型は探偵向き!

ディスプレイのところを左手で覆い隠すとカメラはほとんど姿がさらされず、外から見た場合、スマホを見ている程度にしか見えません。

車両からの撮影の際にはディスプレイ部分をサンバイザーで隠してしまえば撮影されている側からはもはや何も気付かないでしょう。探偵のことをよく知っている私でさえ、もしもザキさんのことを知らずコレで撮られていたら気付けない自信があります。

エブリオ

JVC/everio

安価で一般的にもかなり売れているJVCKENWOOD)のエブリオシリーズ。運動会や発表会でもよく見かけますよね!

安くてちゃんと撮れるからコスパは最強。だけど探偵にとってはメインにできない理由が盛り沢山なので、サラリーマン探偵以外はサブアイテムとして使うことがほとんど。

サラリーマン探偵はどうしてもコスパ重視に偏りがちのためエブリオ愛用者が多いのが共通点。過去ブログ記事「調査力」参照

フォーカスの合わせにくさや起動するスピードの遅さ、マニュアル操作ができない機種も多く、探偵にとっては頼りないのです。雨の日に車内から撮影すると、雨粒にピントを合わせてしまうことで雨の日はゴミと化すカメラ”なんて揶揄されてます

価格から考えれば充分すぎる性能なので文句は言えません。世間一般的には充分な性能をもっていると思いますよ(^^)

マフラーに隠す1

誰かのマフラーが無造作に置いてある。

エブリオはそのコンパクトなボディと、盗難されたり壊れても諦めがつく価格帯から、定点カメラに活用されることがほとんど。探偵の言う「定点カメラ」とはいわゆる隠しカメラになります。

写真のようなマフラー、街で見かけたら気にしますか?駐車してある車(ダッシュボードなど)に置いてあったり、公園に場所取り風レジャーシートに置いてあったり、飲食店で誰かの椅子に置いてあったり。なんにしてもわざわざ触れようとは思いませんし、そもそも注意すら向かないでしょう。

もちろんマフラーとは限りません。ジャケットやバッグ、キャップなど様々なパターンがあります。その場所と雰囲気に合わせて、目立たなく設置するのが基本。

マフラーに隠す2

さらに近寄ってみる。

なにか気になったからマフラーに近寄ってジロジロ見てみます。だけどこれは他人の私物。まして落とし物のような落ちているものではないので、勝手に触れることはできません。そもそもこれが気になるなんてことはないでしょう。

気になるとしたら、たまたま大好きなブランドものマフラーだったとかそういうパターンぐらいでしょうが、それも考慮済みなので気を引くような色やブランドは使いません。

もちろん落とし物だと思わせないように隣に人(調査員)がいたりしますが、スマホをいじってたり電話をしていたり、コーヒー片手に休んでいるような感じだったり。テレビドラマのように対象者の方をじっと見つめて張り込んでいるなんてことはありません。そう、そこらへんにいる普通の人の脇に置いてあるだけなんです。

マフラーに隠す3

ゼロ距離で覗き込んだら気付けるかも。

ここまで接近して覗き込んで解るレベル。イメージしやすいよう実際より解りやすく(写真でも見えるように)設置したので、実際の現場では覗き込んでも気付かない人だっているでしょう。

これが知らない誰かの車の中やガラス越しのダッシュボード。公園で、誰かのレジャーシートに荷物と一緒にあったり。飲食店内で他のお客さんの隣、etc。これが定点カメラの使い方(ほんの一例)です。

もちろんマフラー以外、使えるものはなんでも使います。車のプライバシー窓ガラス越しにカメラを設置することもありますし、草むらの中に設置することもあります。カモフラージュに使える物、場所は無限に存在し、その場その状況に合わせて臨機応変に対応する腕さえあれば、やたら滅多に特殊カメラに頼る必要はなくなるのです。

木製モバイルバッテリー

特殊カメラはより高度に隠したい時に使う。

特殊カメラはこういった臨機応変なアイデアでも対応しきれない時に使います。例えばエレベーターに乗り込んだ対象者達にゼロ距離まで接近、撮影したい時。人が立っていたら不自然な狭い路地。関係者しかいないはずのアパートやマンションの通路。探偵が人間である以上は、物理的に難しい場面で活躍します。

モバイルバッテリータイプならスマホを充電しながら持ち歩いていれば不自然さは無く、ゼロ距離撮影も可能。写真は長いこと愛用してきた木製のモバイルバッテリーですが、探偵にとっては重宝する小型カメラ。

スナイパーの如く潜むことも。

ホテルには行かず、カーセックスで不貞を繰り返すという対象者も少なくありません。そういう人達は明るい場所を避けますから基本的には真っ暗な場所に車を停めます。山っぽい所などでは軍隊さながらに森に潜んで撮影することも。笑

街頭の少ない暗闇では、普通のカメラでの撮影は不可能に近いです。顔が認識できる撮影をしなければいけませんから、こういう時は赤外線を用いた特殊カメラを使います。

映画などで軍隊や特殊部隊が暗視ゴーグル(NVG)を付けて緑色の明るい視界を確保していますが、あれと同じもの。暗視カメラ、ナイトビジョンカメラなんて呼ばれる特殊なもの。

赤外線を照射するため赤い光がチラチラと見えてしまうのが最大のデメリット。窓ガラスなどで乱反射を起こしてうまく照射できないパターンなどもあり、使える場面を見極めなければいけません。

安価なナイトビジョンには要注意!

安い暗視カメラもたくさん出回ってますが、購入するなら注意が必要です。例えば50mの赤外線照射ができると言っていても、実際に写るのは3〜5m圏内だったりするのも珍しくありません。赤外線照射距離と実際の撮影範囲は全然違いますので、気をつけましょう!

まれに「近寄って撮影すれば撮れるじゃないですか!?」なんて頼まれることもありますが、肝心な場面でわざわざ接近するなんてリスクを選ぶ探偵はいません。わざわざ真っ暗なところに移動した対象者達は普段以上に警戒していますし、近寄ってくる人に警戒するでしょう。

慎重に進めてきて、一番肝心な場面でなんで危険な撮り方せなあかんねん!!というのが本音。笑

そもそもそんなことしたら、次回から撮影不可能になるでしょうね。笑

キャノン41

暗所撮影に強いCanon製カメラ。

特殊カメラほどの性能を求めなくても済む場合があります。例えば肉眼でうっすらと見えるくらいの街灯が近くにある暗所ならキャノン製のカメラは優秀。

シャッタースピードを落とす代わりに光を取り込むほうに集中し、少しの明かりを増幅しながら撮影できる機能を備えているのです。シャッタースピードを犠牲にするぶん、動画ではカクッカクッという感じでコマ送りのようになりますが、肉眼では確認できない部分まで撮れるのは強み。

プロが好んで使うと言われているだけあってキャノンのカメラを愛用する探偵も少なくありません。紹介したモデルはiVIS HF M41という名機。暗所での撮影はもちろんですが、忍者になって姿を消したい探偵には嬉しい機能「ビューファインダー」があるために心強い存在。この機能、ものすごい便利なんです!

キャノンの覗き穴

四角い穴から覗き込むことも可能。

暗闇でディスプレイを開くということは、暗闇でスマホ画面を見るのと同じこと。つまり撮影している探偵の手元にやんわりとディスプレイの光が漏れてしまうことになります。

暗闇である以上、それは結構目立つ場面なので、できることならディスプレイを閉じて撮影したいもの。しかし閉じると自動的に電源をオフ(撮影もストップ)してしまうので閉じることはできません。

ところがビューファインダーという機能は、ディスプレイを閉じても撮影継続できる機能。ワンプッシュで切り替えを行えて、カメラ後端部の四角い覗き穴から、撮影風景を確認できます。少しの光も漏れないまさに探偵には嬉しい機能!

撮り比べ昼 撮り比べ夜

夜でもかわいい(//∇//) 惚れてまうやろ!

ソニーとキャノンの夜間撮影実験を行なってみました。小さな対象者(花)をデジタルズーム域までズームしての実験なので、映像は荒め。今回はあくまで明るさの違いを見てもらうためなので、あえて悪条件のズームを使いました。

昼間こそ大きな差は感じませんが、夜はその差歴然。

昼間はどちらもオート、夜間のみローライト(ソニーではLow Lux)に変更してマニュアルフォーカスにて撮影したものの、全く違うカメラであることがわかると思います。私もカメラを並べて実験したのは初めてなので、ここまでとは驚き。

撮り比べ夕方

SONYは肉眼に限りなく近い。どちらも17:30頃撮影。

せっかくなら夕方もどんな感じなのか見てみよう!と実験。

ソニーは暗めなトーンになってますが、肉眼に限りなく近い映像でした。キャノンの映像ではまるで真昼間だけど、ソニーと隣り合わせで同じ時間に撮影したもの。

ちなみに昼も夜も手ぶれ補正のクオリティはキャノンのほうが上で、ズームした時のふらつきが目に見えて少なかったのは私も意外でした。

暗所の画面比べ

その差は歴然!

隣り合わせでディスプレイにはどのように写っているのかも見てもらいましょう。右がソニー、左がキャノンで15メートルくらい先にある自動販売機を捉えました。すでに真っ暗と普通に写ってるの差が出てますよね。ちなみに自販機は節電タイプで消灯していましたから、もはやただの箱。

これが夜間における写りの差。夜間の調査でキャノンのカメラがどれだけ心強いのか伝わったかと思います。そしてこの画像で上の真っ暗画面が加工でもなんでもなく本当であることがわかってもらえたでしょう。

このようにカメラによって特性が違い、年式が古いから精度が低いというわけでもなく、たくさんのカメラのメリットデメリットを把握して、その時々によって使い分けるのが探偵。

小型カメラ、特殊カメラは特別感こそあるため「せっかくなら特殊カメラを使ってほしい」なんて依頼者様の本音も聞いたことがあります。しかし小型化したり特殊な扱いをするだけあって決して撮影性能が高いとは言えません。

むしろ大勢の人(一般市場)をターゲットにして開発されたカメラのほうが優れている点が多いので、これをうまく活用したほうがクオリティの高い証拠が押さえられます。

現場のバッテリー定点

探偵は簡単に始められる?

ところで「探偵はカメラさえあれば始められる。」と話す方をよく見かけます。しかし実際にはそんな甘くありません。

カメラの他、大量のバッテリーが必要になりますし、今回紹介した通り調査員が持つカメラは複数台。特殊カメラも必要ですし、GPS追跡装置も1案件で2〜4個は必要なので、常に複数用意しておくことになります。※探偵用GPSの相場は1台50,000円程 月々1台数千円の通信費。

車両の消耗は激しく、1年4〜5万キロ走行を覚悟してください。近場のみに絞っている車両でさえ2〜3万キロです。オイル交換は5,000キロに1回だとしても、オイルフィルターやタイヤの消耗、バッテリーやエアフィルターの消耗も桁違いに早く「10万キロで車を買い替え」という一般的な感覚だと2年に1回は新車を買わなければなりません。

電話の設置、ホームページの制作、その他諸々。ちゃんと事務所も構えるなら月々の固定経費だけでも15〜20万円は当たり前。さぁ、余裕だと思うなら探偵を始めよう٩( ᐛ )و

カメラバッテリー

1人が所有するバッテリーの量。これでも少なめ。そして全部消耗品(;o;)

カメラもバッテリーもGPSも、その他のポータブル電源や車両インバーターなど消耗品はたくさん。普通の間隔での買い替えはできずサイクルはかなり早くなります。最も大きいのは車の買い替え。それ故にほとんどの探偵がトヨタ車を選び、当たり前に10万キロ超えで使い倒して「見た目は新しいけど○○万キロ」のような車両ばかり。

2〜3年前に新車購入したスタッフは、今年の初車検ですでに9万キロ超え。車検までには10万キロ超えるかもねーなんて話してますが、これは探偵にとっては極々当たり前のこと。

年間10,000件の探偵社の開業し、年内に1,000社以下まで激減。翌年には100社以下しか残らないという探偵ならではの事情は、軽い気持ちで始める人が多いからなのでしょう(^^;)

 

 

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次回更新日:4月23日

 

 

 

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